プログラムが動くまでを確認しました。 ソースファイルの意味がわからなかったと思いますが、 しばらくは下のような認識で十分です。
class プログラムの名前{ public static void main(String[] args){ // ここにプログラム本体を書く // System.out.println を使うと画面に文字が出せる System.out.println("Hello, world!"); } }
// からその行の終わりまではコメントといって、ソースファイル中に覚え書きをするために使います。 コンパイラはその部分をないものと思ってくれます。 例えば、次のソースは上のソースと同じように動きます。
class プログラムの名前{
public static void main(String[] args){
// Hello,World と出力する
System.out.println("Hello, world!");
}
}
今後ソースファイルを例として扱うときは、このコメントで付加説明を行うことがあります。
まず今回の題材となるプログラムのソースを見てください。 大体何をしようとしているかぐらいはわかるでしょう (左端の番号は後の説明のための行番号ですので、 実際にソースを書くときに写してはいけません) 。
1 class sample2a{ 2 public static void main(String[] args){ 3 int a; 4 double b; 5 a = 2; 6 b = a + 2.0; 7 System.out.println(b); 8 } 9 }
プログラムでいう 変数 とはデータの入れ物です。 sample2a でいうと、 a や b が変数です。 変数にデータを入れる (代入) には、 = を使います。 sample2a では a に 2 を入れています (5 行目)。 a と 2 が等しいという意味ではないので注意してください (その場合は a == 2 というように = を二つ使います:詳しくは次回)。
定数 は変化しないデータです。 sample2a でいうと、 2 や 2.0 が定数です。
プログラムでデータを扱うときは、 それがどのような種類のデータであるかという情報が必要です。 これを データ型 と言います。 変数を使うときは、あらかじめその型を指定する必要があります。 sample2a では、3,4 行目がそれにあたります。
変数を作るときの構文は、以下のようになります。
型名 変数名; 型名 変数名 = 初期値; // 型を指定すると同時に初期値も指定 型名 変数名1,変数名2; // 複数の変数の型を同時に指定
いろいろなデータ型があるうちの代表的なものを以下に挙げます。
型名 | 例 | 補足 | |
---|---|---|---|
int | 整数 | 1, 100, -30 | |
double | 小数 | 1.0, 1.0e2, -30.0 | 1.0e2 は 1.0 × 102 |
boolean | 真偽 | true, false | |
String | 文字列 | "Hello, world!" |
演算子 は、 変数や定数などのデータを使って何らかの演算をするものです。 既に扱った = も代入演算子と呼ばれる演算子で、右辺の結果を左辺の変数に代入します。 また、 6 行目の + は両辺の和を計算する演算子です。 代表的な演算子には以下のようなものがあります。
種類 | 演算子 | 使用例 |
---|---|---|
算術演算子 | + (加算), - (減算), * (乗算), / (除算), % (剰余算) | 8 % 3 は 2 |
関係演算子 | <, <=, >, >= | 2 < 4 は true |
論理演算子 | || (a or b), && (a and b) | true || false は true |
代入演算子 | = |
演算子には優先順位があります。
a = 2 + 2 * 2;
この結果 a に 6 が代入されるのは、* → + → = の順に実行されるからです。 実行順序を変えたい場合は、(,) を使います。 今度は結果 8 が代入されるようになります。
a = (2 + 2) * 2;
( と ) はもっとも優先度の高い演算子です。 多くの演算子の優先順位をすべて覚えるのは大変なので、 その代わりにカッコを多めに入れておいてもよいでしょう。
今回は以下の内容を学びました。