Buho No.216 目次

仮想世界建設計画


(企画参加者=わたる ほか多数)

仮想現実から仮想世界へ

一昔前まで,三次元のCGA(Computer Graphics Animation)を作成することは, 当時最新のコンピュータを用いても,大変な時間を要しました。

近年,コンピュータの計算能力は飛躍的な向上を遂げ, 画質を少し妥協すれば,三次元の動画をリアルタイムに生成することが 可能となりました。 そこで,生成される動画に, 人間からのインプットを反映させるようにしたものが,仮想現実です。 virtual realityという言葉は,一時期流行しました。

そして現在,コンピュータは勢いの衰えることなく進化し続け, インターネットに代表されるネットワークの時代となりました。 では,CGAから仮想現実という系譜を持つのこの技術は, ネットワークという新しい環境を得て,どう再び進化するのでしょうか。

それはきっと,仮想世界です。

仮想世界とは,コンピュータの作る仮想空間に対し, 見た目のrealityだけでなく, その中で起きる事象にまで,realityを求めたものです。

仮想世界建設

『仮想世界建設計画』とは,仮想世界を私たちTSGで作ってしまおうという, 非常に野心的プロジェクトです。 世界を作るからには,おもしろい世界にしたいので, ありがちですがファンタジー系の世界を目指しています。

何しろ壮大な計画ですので,建設状況の進展は遅々としていますが, 今のところの成果を,この駒場祭にご覧下さい。


今野 俊一 (こんの, knn) <toknn@ijk.com>, <knn@ebony.plala.or.jp>
東京大学 工学部 計数工学科(内定), TSG(理論科学グループ)