一昔前まで,三次元のCGA(Computer Graphics Animation)を作成することは, 当時最新のコンピュータを用いても,大変な時間を要しました。
近年,コンピュータの計算能力は飛躍的な向上を遂げ, 画質を少し妥協すれば,三次元の動画をリアルタイムに生成することが 可能となりました。 そこで,生成される動画に, 人間からのインプットを反映させるようにしたものが,仮想現実です。 virtual realityという言葉は,一時期流行しました。
そして現在,コンピュータは勢いの衰えることなく進化し続け, インターネットに代表されるネットワークの時代となりました。 では,CGAから仮想現実という系譜を持つのこの技術は, ネットワークという新しい環境を得て,どう再び進化するのでしょうか。
それはきっと,仮想世界です。
仮想世界とは,コンピュータの作る仮想空間に対し, 見た目のrealityだけでなく, その中で起きる事象にまで,realityを求めたものです。
『仮想世界建設計画』とは,仮想世界を私たちTSGで作ってしまおうという, 非常に野心的プロジェクトです。 世界を作るからには,おもしろい世界にしたいので, ありがちですがファンタジー系の世界を目指しています。
何しろ壮大な計画ですので,建設状況の進展は遅々としていますが, 今のところの成果を,この駒場祭にご覧下さい。
今野 俊一 (こんの, knn) <toknn@ijk.com>, <knn@ebony.plala.or.jp>
東京大学 工学部 計数工学科(内定), TSG(理論科学グループ)